1998年の石垣島 サンゴの白化物語
- 1998年の夏サンゴの白化現象が全世界的に起こりました。もちろん石垣島も大きな被害を受けました。
しかしこれも自然現象ですので悲観的にならずこれから起こることを観察していきたいと思います。
現にエダサンゴ以外は復帰して元の姿に戻ったものも多く見られます。
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- エダサンゴ達が見せてくれた最後の姿です。
- 健全なサンゴは褐虫藻という藻類を共生しているため白っぽいものも青っぽいものもコゲ茶色を基本とします。
- 季節的な変化もあり水温の高いときはコゲ茶色が薄くなるようです。これはサンゴが褐虫藻の量を調整しているためだと思われます。
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- ところが1998年夏は水温が高い日が続き、高温に弱いエダサンゴを中心にどんどん透き通るような色に変わっていきました。この状態まで来ると疲れすぎたサンゴは復帰が難しいようです。
- 最後に宝石のような美しい姿を見せてくれました。
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- やがて力つきるように死んでいき海草にうっすらと被われてしまいます。
- およそ一ヶ月後にこうなってしまいました。
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- 最後に残るのは墓場のような暗いコケに被われた無残な姿でした。
- 石垣島にある北部の東海岸リーフの中のエダサンゴのほとんどがこのようになってしまったと思われます。
- とても寂しい思いです。
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- しかし良いこともありました。
- 死んでいったサンゴはその過程で紅葉のような美しい景観を作り、やがておびただしい数のブダイやベラ等の幼魚に豊富な餌を与えた事です。
- 魚の数はきっと増えることだと思います。そう思うと少し明るくなります。
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