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南部に広い平野部を持つ石垣島では農業と畜産業がさかんです。
石垣島での農業は生産高で言うと、サトウキビ16億円、葉タバコ10億円、米4億円、パイン3億円などとなりますが、牛(黒毛和牛)の取引高は40億円以上もあります。
サトウキビの植え付けは茎の部分を20cmほどの長さに切って畑に植えていきます。やがて芽が出て成長していき茎の部分が伸びてきます。冬になるとススキのような白い花穂が出てくると成長を止め糖度が高くなるので、その時期に合わせて収穫します。例年では12月中旬〜4月が収穫期です。

植え付け時期は刈ってすぐに植えて一年で育てる春植と、9〜11月頃に植えて一年半で育てる夏植があります。

植え付けて2ヶ月ほどの畑
花穂も出て収穫期を迎えた畑
刈り採りは手刈りとハーベスターによる機械刈りがあります。
機械刈りは早いのですが収穫率が落ちることと、茎を20cmほどに切り刻み皮を風力で吹き飛ばすやり方なので、雨の日はできないのが欠点です。

機械刈り

手刈りによる収穫
セブンスターなど、いろいろなブランドのタバコの材料となります。
植え付けは1〜2月頃で収穫は7月までにできるし、サトウキビとの相性も良く、いい収入にもなるので、葉タバコ半年 + サトウキビ1年半 で回す畑も増えてきています。

今ではサトウキビの次に重要な作物で、若い人中心に盛んになってきていますが、それなりの設備投資ときめ細かな収穫の管理が必用です。

5月を過ぎるとあちこちできれいな花が咲いているのが見られます。
雨・風に弱いので梅雨の豪雨や台風で被害が出やすいのが欠点です。

八重山でも米(稲)を作っています。
一年に2回収穫(二期作)が普通ですが、三期作も可能です。ただ秋口の台風を避けるため二期作が一般的です。

2月に植え6月に収穫、8月に植え12月に収穫といいった感じで、やりますので6月にあちこちで写真のような「実りの秋」の景色が見られ、季節感が狂います。

また、品種も背の高い「こしひかり」は台風の被害を受けやすいので、背の低い「ひとめぼれ」が一般的なようです。

石垣島では2.5〜3万頭の牛が飼育されています。しかし石垣島で肉になるため肥育されるのは少数で、ほとんどが8ヶ月育てた子牛として日本全国に出荷されます。ですから例えば神戸牛の中にも石垣生まれの牛がいるのです。
あちこちに牧草地が見られ、干し草にして白い円筒形にまとめられ積んであります。
生まれて間もない可愛らしい子牛もあちこちで見ることができます。
毎月13・14日は畜産市場で競り市がおこなわれます。
雄牛一頭40万円、雌牛30万円あたりが競り値で、年間一万頭ほどの商いがあります。

肉用に飼料を工夫して肥育している畜産農家もありますが、最後に肉質の検定を受けて合格しないと石垣牛のラベルはもらえません。従って飼育されている牛のほとんどは(子牛を生ませるための)雌牛で食用にはならず、石垣牛とは言いません。